男性の薄毛の原因と特徴

世界を見渡すと薄毛で悩んでいる人は数多く存在しています。

その一方で、欧米などの諸外国などでは、日本ほど薄毛に対してネガティブなイメージが無い人たちも多く、その薄毛の当事者だけではなく、友人、知人、家族、そして恋人なども、全く気にしていないという話もよく聞きます。

むしろその薄毛がセクシーであり、逆に女性から「モテる」などという事もあるようです。

それに引き換え、この日本では残念ながら薄毛に対してネガティブなイメージを持つ人が少なくないのも事実です。そのため薄毛の状態に悩み、苦しんでいる患者さんも多く存在しています。

様々なデータや情報からひも解くと、20歳~69才男性の3人に1人が自分を薄毛だと認識しているようで、その数はなんと全国で約1,260万人にものぼります。

そのうち実際に気にかけている人は約800万人程いるとされおり、薄毛に対して何らかのケアを行ったことのある人は約500万人程度いるといわれています。

若いときから薄毛が進行する人や30代~40代の中年以降に急速に脱毛が進む人など、脱毛症には個人差がありその種類もさまざまですが、こんなにも多く薄毛に悩んでいる日本人男性が存在しているのです。

薄毛の中でもいくつか種類があるのでここで紹介をさせて頂きます

■AGA

薄毛の原因の一つでもあり、成人男性に多くみられる脱毛症である、「AGA(エージーエー)」とは、Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック・アロペシア)の略で「男性型脱毛症」の意味をもちます。30~40歳代から起こる脱毛症で、男性の10人に1人がこのAGAに悩まされていると考えられおり、薄毛に悩む1260万の大半である約1000万人以上の方がAGAではないかと考えられています。

AGA(エージーエー)の原因は、遺伝、男性ホルモン、生活環境の乱れなどが挙げられますが、その中でも最大の原因は、男性ホルモンの影響です。その男性ホルモンの過剰な分泌がその原因であり、頭頂部と額の生えぎわから起こることが特徴です。

AGA(エージーエー)は進行型の脱毛症の為、治療を続けることが必要となっています。早い段階で専門医に相談をすることが大切です。

■円形脱毛症

読んで字のごとく、髪の毛が円形に抜けてしまう脱毛症です。何の前触れもなく突然抜け始めるのが特徴で、数箇所が抜けて面積が拡大することもあります。

昔から円形脱毛症は精神的ストレスが原因であると言われていますが、これは主な原因ではなく、現在では自己免疫が原因と考えられています。

自己免疫とは、本来細菌やウイルスの感染から体を守る免疫が自分の体の成分に反応して損傷を与えてしまうことです。円形脱毛症では、毛が抜けても毛包は残っているので、発毛の可能性は常にあります。そのため円形脱毛症は自然に治る場合がほとんどですが、一部の人では長期間治らなかったり、脱毛部が広がり全頭型や汎発型になることもあります。難治性の場合も早期に治療するほうが治る率が高いので、早めに皮膚科を受診することが大切です。

■脂漏性(しろうせい)脱毛症

脂漏性(しろうせい)脱毛症は人間の皮膚に存在するマラセチア菌という真菌(カビの一種)の増殖によって引き起こされる脱毛症で、頭皮から出てくる皮脂の過剰分泌が原因で起きる脱毛症状です。マラセチア菌は皮脂をエサにして増殖しますが、この菌が増殖すると頭皮にフケやかゆみなどの症状が出ます。さらに悪化すると毛穴がふさがってしまい、毛根部分が炎症を起こし、脱毛が始まります。

複合的要因ではありますが、日本人男性の多くが脂漏性脱毛症の傾向がみられると言われていますので、普段から頭皮が油っぽく感じていたら注意が必要です。皮脂が増えるとマラセチア菌が大量に生まれて、毛根ごとダメージを与えてしまい毛が抜けてしまうのです。AGAなどのように男性ホルモンが原因ではなく、毛根がダメージを受けるのが原因のため、皮脂をしっかり抑えれば改善する事が出来ます。

■粃糠性(ひこうせい)脱毛症

粃糠性(ひこうせい)脱毛症とは乾燥したフケが毛穴周辺を塞ぎ、バイ菌などが繁殖して毛根が炎症し、脱毛に至るという脱毛症を指します。

発症の原因や抜け毛に至るまでのプロセスは、脂漏性脱毛症とよく似ており、場合によってはそれらが複合的に発症するケースもあります。

脂漏性(しろうせい)脱毛症と粃糠性(ひこうせい)脱毛症のはっきりとした違いは、前者が過剰な皮脂の分泌によるものに対し、後者は頭皮の角質異常により、角質が剥がれ落ち、大量のフケを伴うといったところにあります。

粃糠性脱毛症は脂漏性脱毛症と同様に、ホルモンのバランスなどによる影響で頭皮の常在菌が異常繁殖し、それが元で脱毛に繋がるものであると言われていますが、なぜ頭皮の常在菌が異常繁殖してしまうのかという原因までは未だ不明のままです。

■牽引性(けんいんせい)脱毛症

髪の毛を引っ張り続けたり、物理的な力が加わることで起こる脱毛症です。
ポニーテールのように長時間髪を強く束ねたりすると起こりやすいといわれています。額の左右の生えぎわが後退していくことが多いようです。

牽引性(けんいんせい)脱毛症は、牽引による毛根への過度の負荷が原因で発症しますので、育毛剤の塗布などの対症療法を行っても発毛・育毛には繋がりません。毛根に負担を掛けてしまうような髪形を避け、マメに頭髪の緊張状態を和らげてあげることで自然と回復します。

しかし、あまりに長時間髪型を変えずにいたり、そのまま放置すると、髪が細いままになったり、最悪の場合、生えてこなくなったりしますので注意が必要です。

■抜毛癖(トリコチロマニア)

正確には脱毛症とは言えないのですが、正常な毛髪を自分で引き抜いてしまう病気です。情緒不安定や精神的不安などの精神的なストレスからくる一種のクセで、子供や女性に多いのが特徴です。このような抜毛行為が長期間続くと、抜かれた部分からは新しい髪が生えなくなります。精神的な事が原因の一つなので、適切なメンタルケアが必要です。

■薬剤による脱毛

読んで字のごとく、薬剤投与の副作用による脱毛性です。脱毛を誘発してしまう薬剤として、抗癌剤などは副作用が顕著に現れます。薬剤による脱毛症は、本来正常に活動していた毛髪の新陳代謝を薬理的に妨害していたに過ぎませんので、薬の投与を中止すれば、特に育毛や発毛の対処をしなくても、次第に回復していきます

 

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